あなたとあの人の運命の輪～ふたりの相性～

　今やあなたは、自分のホロスコープとパートナーのホロスコープとの間のシナストリー（相性）について、多くのことを知っているはずです。もしあなたが占星術的にパートナーとまずまず相性がよさそうだと思っているなら、これ以上読む必要はありません。でも、もしここまで読んできたなかで、パートナーとの未来について不安がよぎっているのなら、発見すべきことがまだまだたくさんあるのだという点を強調させてください。

　純粋に身体的な、そして動物的な観点から言えば、あなたたちは理想的な組み合わせとは言えません。世の中にはただ目を合わせるだけで火山のように情熱が噴き出すカップルがいる一方で、あなたとパートナーとはお互いが必要とするものが何か、それをどう提供できるのかを学ぶために少し努力が必要なのです。　がっかりしないでください。ワインやオリーブ、ニンニクについて思い出せばいのです。後から好きになる「習得された味」は、キャンディーのように生まれつき好きな味よりも、長い目で見たときにずっと満足感をもたらしてくれるものです――もちろん、ふたりとも「お互いを好きにあんる努力」を十分にする意志があるのが前提ではありますが。

　あなたたちの間には、ふたりを後押ししてくれるような共感の絆が存在しています。それは確かに、すべての創造的な取り組みにおいてあなたたちの相性がとてもいいことを示しています。　で、セックスはどうなのかっって？　愛する人にひそかに望むものを読み返してください。その1、その2、その3に分かれていたあれです。もしここで、どちらか一方がより緊張感のある関係を求める欲求を持っているとわかっているなら、ふたりのホロスコープの間には、いい意味で「争点」となるような骨太の論点が存在しているとお伝えしましょう。　そんな欲求はない？　まあ、あったとしても、いずれにせよあなたたちの最大の問題は（それを問題と呼ぶなら、ですが）、単純にふたりの関係があまりにも甘く優しいものだということです。独特の甘ったるさが、激しい情熱の表れよりもあなたにとって重要だというのなら、何のことはないのですが！

　女性の視点からすると、前者のほうがはるかに重要な問題です。男性からすると、後者のほうがはるかに重要です。もちろん、どんな関係においても、両者にとっていい状況でなければいけません。つまり、両方を気にすべきということです！　例の「輪」を使って、まずはあなたの金星、次にパートナーの火星を記入してください。そして、間の空白を数えましょう。5つ以上空いていたら逆に数えるのはいつものとおりです。

　あなたは張り詰めた緊張感のなかでこそ、生き生きと輝くタイプです。時には激しい議論をかわしたり対立したりしなければ、相手との心の親密さを感じられないほどです。もちろんいつもいつも恋のバトルが必要というわけではありませんが、健全な「競争」や「ぶつかり合い」があってこそ、関係がより深まります。

　ここからはあなたとパートナーの金星と火星を比較していくわけですが……その前に、究めて重要な問いを投げかけなければなりません。　あなたはどんな刺激で恋心が燃え上がるタイプですか？　一方、あなたのパートナーが求める火花はどんなものでしょう？　惑星の配置が調和的だからといって、必ずしも相性がいいとは限りません。実際には「争いや緊張感」がひそかな刺激ななって燃え上がるタイプの人もいます。そういう人はむしろ、自分を煽ってくれるような相手に強く惹かれるのです。

　あなたの理想の恋人は、いわば「インディ・ジョーンズ」。行動的でスポーツ好き、チャレンジ精神が旺盛で、世界を旅してきたような経験豊富な男性です。あなたの夢は、そんな彼と一緒に人生を旅することです。

　いわゆる「今風」の優しい男性に惹かれる傾向があります。思いやり、優しさ、感受性――こうした要素は、マッチョな肉体や荒々しさよりもあなたにとってはずっと大切な要素です。

　ここからは、恋愛の「身体的側面」について見ていきましょう。この話題を最後に持ってきたのは、恋愛の礼儀作法に対する敬意からです！　恋愛に対して男女がしばしばまったく異なるものを求めることは、占星術師でなくても容易に気づけることですが――この違いは、ホロスコープ解釈の法則において、明確に定められています。つまり、ここからはこれまで触れてこなかった新たな惑星を取り上げなければなりません。どの惑星かって？　それは「火星」、戦いの神であり、男性的エネルギーの究極的な象徴です。

　あなたとパートナーのホロスコープの間には、非常に強力かつ感情的なつながりが見てとれます。どちらかが言いかけた言葉の先をもう一方が引き継いで（正確に）紡いでいったり、時には言葉なしに心を読み合ったりするような、いわゆる「切っても切れない関係」を築く可能性を秘めています。ふたりはまるでふたりで一つの存在かのようです。

　これまで占星術師や友人たちに何を言われてきたにせよ、少なくとも人生のある重要な領域において、あなたとパートナーとが、素晴らしく相性のよい組み合わせであることは間違いありません。

　あなたとパートナーとは、驚くほどお互いを理解しあっています。まるで左右対称のブックエンドのよう――は言い過ぎですが、ナイフとフォーク、テーブルと椅子といった具合に、自然としっくりくる相性なのは間違いありません。

　あなたとパートナーとは、非常に高いレベルで相性の合う組み合わせです。「ソウルメイト」という言葉を軽々しく使うべきではありませんが、あなたたちにかぎっては例外です。

　ここまで、あなたにとってパートナーがどんな存在なのかを見てきました。では、反対にパートナーにとってあなたはどういう存在なのでしょうか？　そうそう、また例の「輪」を持ってきてください。そして、今度はあなたの「太陽星座」に「私の太陽」、パートナーの月星座に「○○さんの月」と書き込みましょう。呼び捨てにしたい？　あだ名じゃダメ？　そのあたりはどうぞご自由に！　とにかく二つの間のスペースの数を数えましょう。5つを超えたら逆方向に数えるのもこれまでと同じです。

　あなたにとってパートナーは謎めいた存在。魅惑的で神秘的であると同時に、理解できな面があり、時にイライラさせられます。自分は相手のことを本当にわかっているのか自信が持てないのでは？　幸か不幸か、あなたのその感覚は、つきあってから40分だろうと40年だろうとまったく変わらないものかもしれません。　この関係には、仮に40年連れ添ったとしても、そのあとさらに40年続くのか、それとも40分後には終わってしまうのかまったく予測がつかないような不安定さがあります。それでもあなたがこの関係を続けているのは、他では得られない興奮と刺激のせいなのだとは思いますが。

　相性がよかろうが悪かろうが、大前提としてあなたは相手のなかに深く尊敬できる部分を見出しており、それがこの関係を大いに助けてくれます。あなたのまなざしは常に温かく、多少の過ちもおおらかな気持ちで許すことができます。　一方、パートナーは自然とあなたをリラックスさせますし、怒りを和らげたり、悩み事があっても煮詰まらずユーモアをもって事に臨めるように導いてくれます。

　ここまで、あなたとパートナーが「一般的にいうと」愛情関係において何を望むのかを見てきました。ここからは、「あなたたちふたりが」どういった関係なのかを見ていきましょう。とはいえ、ふたりがまったく同じ考えていることは考えにくいので、最初にあなたがパートナーについて抱く考えや想い、次にパートナーがあなたに対して抱く考えや想いを探っていくことにします。

　あなたはこの世でもっとも絶望に満ちたロマンチスト、もしくはもっとも根深い皮肉屋なのかもしれません。いずれにせよ、あなたはあまりにも妥協知らずで、極端で、要求が高すぎます。これでは、せっかくの素晴らしい関係も台無しにしてしまいます。　グルーチョ・マルクス（編注：アメリカのコメディアン・俳優）の哲学を信奉し、自分が新たに足を踏み入れようとしている世界に対して強い猜疑（さいぎ）心を抱く傾向があるあなたの性質は、大切な人との関係においてちっとも助けになりません。誰かに好かれたらすかさずその人の欠点を探すのはやめましょう。あなただって大事に扱われたいのでしょう？　たった一つの共通点を探すために、四六時中闘っていなければならないような相手を自分から選ぶのはもうやめてもいいのではないですか？

　あなたは基本的に楽観的で、たいていの人とたやすくうまくやっていけると考えています。そのせいか、人間関係がうまくいかなくなってもすぐに気づかないことすらあるくらいです。　そんなあなたは、緊張を好む人や口論が好きな人の気持ちを和らげるのが得意です。が、そうした人と一緒にいる時間が長すぎると、肝心のあなたが消耗し、時には不当に傷つけられてしまいます。　刺激的な関係を築きたいからといって、常に半戦争状態である必要はありません。妥協したり、支えになったり、荒い部分をすべらかにしたりするあなたにとっての心地よさを大切にすべきです。

　あなたと愛する人がどの程度うまくやっていけるかを調べるとして、もっともよい方法の1つは、ふたりを個人として考え、それぞれが心の奥底でどういった関係を望んでいるかを探ってみることです。前にやってみたことを思い出してください。方法論としてはあのときと同じです。　ただ、今回は目的が違うだけです。あなた自身の「ドリームチーム」の定義を明確にしなければならないですからね。そうそう、あなたの定義が愛する人とどの程度近いか、そして遠いかを見るためにちょっとした“ひねり”も加えるつもりです。