金星星座がしし座（獅子座）だということ・その2～愛そして好みのタイプ～

　しし座の金星は、あなたを人気者にします。まるで不可思議な強力磁石に吸い寄せられるかのように、あらゆる立場の人たちがあなたに引き寄せられます。あまり関わりのない人たちでさえ、あなたにだけは自分の人生について話して聞かせ、友人たちに至っては、自分自身でもなかなか認めたくないような秘密をあなたにそっと打ち明け、安心した気持ちになります。
　こう言うと、まるであなたの存在そのものが催眠術かのようですが、当のあなたにそんな意識はありません。むしろあなた自身は自分が社会から少し疎外されていると感じていて、友人と一緒に行動できればそれだけで満足ですし、逆に一人でいるときも気楽に過ごすことができます。

　どっちつかずで無欲な印象を受けるって？　そんなことはありません。あなたのホロスコープに君臨する百獣の王（獅子）は、自分の選んだテリトリーのなかでは常に頂点でいたいという強い衝動に駆られた、欲張りな生き物です。攻撃性を示さないのは、単に自分の強さを十分認識しており、また、自信があるからです。
　ご存じのとおり、よほどの愚か者以外はライオンになんて挑みません。あなたがほとんど恐怖を感じずに生きていけるのはそのためです。もっともそのせいであなたは、ときどき毛むくじゃらで眠そうな、官能的な猫ちゃんのようになってしまうことがあるのですが……！

　しし座のパートナー選びには、一つ注意が必要です。
　それは、ライオンはファンを惹きつけやすい一方、ライオンに匹敵する力を持つ人たちからは、彼ら・彼女らの賢さゆえに距離を置かれる、ということです。ライオン、そしてライオンに匹敵する人たちに挑む人なんているでしょうか？　さっきも聞かれた？　そう、挑みかかってくるのは愚か者くらいでしたよね。
　つまり、あなたはパートナーとして“正しいタイプの愚か者”を選ぶより他にないのです。そんな人と一緒にいて幸せになれる？　そもそもそんな人は存在する？　答えは両方「イエス」です！

　男たちは、まるで炎や光に群がる蛾（ガ）のようにあなたの周りを飛び回ります。
　ところでもし彼らの羽根が焼け焦げてしまったら、あなたは責められるのでしょうか？――それは、あなたが意図的にランプを振っていたかによります。

　世の中には、ドアから一歩外に踏み出す前に、何時間もタンスやクローゼットを開け閉めしないといけない女性がいますが、あなたはそうではありません。どんな古ぼけた服を着ていても、称賛の眼差しを集めることができます。なぜって？　あなたの動きのせいです。あなたときたら、まるでお姫様か女王様のような身のこなしです。意図的に努力したことなどないというのに。ただ自然に振る舞うだけで、優雅さを振りまくのです。
　何もしていなくてもゴージャスでセクシーな人が、意識してセクシーに振る舞ったら……まるで歩く焼夷弾のようなものです！

　さすがのあなたも、たまには「この男性は、魅力的に見えるよう努力する価値のある人だ」と判断するときがあります。あなたのなかの雌ライオンは、めったに獲物を逃さない熟練の狩猟家ですから、なんなく“獲物”を捕まえるでしょう。
　でも、一度捕まえたその男をずっと好きでいられるかはまた別の話です。だってあなたは本来、誘惑するよりも手懐けられるほうが好きなタイプですからね！

　あなたは“プリマドンナ”にちょっとした憧れを抱いています。
　女性が自らの足を踏みならし、掟（おきて）を定め、自分は何を我慢して何を我慢しないかを言い連ね始めると、あなたはウキウキした気持ちになります。気概（きがい）をあらわにし、挑戦的な存在に躍り出た彼女が、自らの希望に従うか、それとも怒りを買うかの選択をあなたに義務付けてくるのがたまらないのです。
　もちろんどちらに従うかは「しし座にある金星」だけで決まるわけではありません。けれども、そうした燃えるような情熱を放つ女性があなたの幻想をかき立てるという事実は、他のどんな宇宙的条件も打ち消すことのできないものです。

　あなたの夢の女神は、意志が強くてパワフル、カリスマ性があって貴族的です。気難しいうえに拗（す）ねやすく、自己中心的でもあります。にもかかわらず、あなたはまるで催眠術にかかったかのように彼女に惹かれ、欠点をすべて許し、忘れ去ることができます。

　彼女についてあなたが知っているのは一つだけ。彼女がついにあなたを必要とするようになったとき、彼女は情熱的な抱擁であなたを包み、あなたが捧げる愛を最後の一滴まで搾り取る、ということです。