金星星座がしし座（獅子座）だということ・その1～自然とクリエイティビティ～

　今度ケーブルテレビや衛星放送のチャンネルを見る機会があったら、『奥さまは魔女』を放映している局がないか探してみてください。この60年代のテレビシリーズには、サマンサという現代の魔女が登場します。サマンサは鼻をピクピクさせるだけで、彼女の望むことを何でも現実にすることができるのですが、夫との約束で、魔法を使わず、普通の人間と同じやり方ですべてを実現しようとします。本当なら一瞬でできることを、難しい方法でやろうと悪戦苦闘するというわけです。

　――心当たりはありませんか？　しし座の金星を持つ男性も女性も、同じように勇気さえあれば簡単に逆らえる制約に縛り付けられているように思えませんか？　本当は「今日のジャム」のために空をひとっ飛びしたいのでは？　自分の自由になる力を使うのはなんとなく間違っている気がして、できる楽を自ら拒否したことが何度あるのでしょう？

　良心的であるのは称賛に値することです。けれども、自制心を美徳とするのは少々性急にも思えます。
　あなたには、楽な道を選ぶ権利があります。正当に与えられたそのチャンスを拒絶するのは、「子どもが万が一食べてしまうといけないから」と洗面所から歯磨き粉を撤去するくらい突拍子もないことに思えます。

　あなたには魔法の力とまではいかないまでも、印象的な力が備わっています。その気になりさえすれば、物質的な面なら何だって達成できるでしょう。それどころか、本気を出せば、誰かの心をとろけさせることだってできます。

　――本当はできることから自らを遠ざけるのは、あなたの世界に湧き出、人生を満たしてくれるかもしれない愛の一部を遠ざけることと同じです。

　カメラの前でキャリアを重ねるという考えは、あなたを恐怖に陥れるかもしれません（そうでない可能性もありますが……）。
　あなたの言動には説得力、安心感があります。あなたは有能で、いつも冷静で、自分のイメージをコントロールするのに長けています。もしあなたがカメラの前に立ち、「視聴者は本当の自分ではなく、演じている自分だけを見るのだ」と自分に言い聞かせることができたなら、あなたは立派にその役目を果たすでしょう。
　この規定はあなたにとってはとても重要です。なぜならあなたは、人前でバカを演じるなんてまっぴら御免ですからね！

　とはいえ、あなたはバカを演じられないわけではありませんし、必要があればバカなフリもできる人です。ただ、冗談一つとっても、熟練した射撃手のように正確に、注意深く狙いを定めたうえで聴衆に放ちたいと願うだけです。

　あなたはリスクを冒すのを恐れる人ではありませんが、それは完全に計算できたときに限ります。ダンスであれデザインであれ料理であれ作曲であれ……革新だろうと修復だろうと、あなたの目的は優雅さとエレガンス、センスのよさと腕の確かさを披露することです。そしてそのためには、両足で飛び乗るまえに、踏もうとしている地面がどのようなものか、どれだけの重さに耐えられるかを確認する必要があるのです。

　あなたは、自分が引き受けたすべてのプロジェクトについて、同じだけの情熱を注ぎ、同じだけの精密さをもって取り組みます。
　あなたは、自分は選んだ分野の専門家であると自認するだけでなく、自らを専門家に仕立てていく過程も大好きです。あなたは自分がする努力のすべてと厳しく向きあい、他の人から見たら傑作に映るような創作物ですら気に入らなければ却下します。あなたは頼まれたことに対してもっとも明確かつシンプルで効率的な成功の道を探し当てます。
　失敗すること？　ほとんどありません。それがあなたという人だからです。