金星星座がかに座（蟹座）だということ・その1～自然とクリエイティビティ～

　金星がかに座にあるということは、月に恋しているということです。あなたは月の美しさに感動し、月の重力と満ち欠けに大きな影響を受けます。
　また、月＝潮の女王が支配する自然のすべてと親和性を有しています。特に海、湖、川に対しては、その魅力だけでなく、地球上すべての生命の母であるというよく知られている真実の前に頭を垂れ、称賛せずにはいられません。

　私たちの祖先である両生類は、海から陸へと徐々に移動していきました。カエル、イモリ、そしてカニ（これは両生類ではありませんが）など、あなたの金星星座を象徴する種は、今でも原産地とのつながりを大切にしています。あなたがリフレッシュの時間や短時間の水浴びが好きなのも、きっとそのせいです。

　またあなたは、まるで大家族において良心的な一人が「もうすぐお母さんの誕生日だよ」と皆に呼びかけるかのように、全人類を代表して水に対する恩義を常に感じ、訴えるよう（どういうわけか）宇宙に求められています。

　バカバカしく聞こえるかもしれませんが、あなたが人生でたくさんの愛を必要とするなら、同じだけたくさんの水が必要です。浮かんだり、お風呂に入ったり、泳いだり、ヨットに乗ったりすればするほど、あなたは自分の本領を発揮できます。そして、こうした活動を他人と分かち合えば分かち合うほど、対人関係の緊張はいつの間にか洗い流されていくです。

　芸術家である金星は、家族を愛するかに座に質素な住まいをきらびやかな宮殿に変える能力をもたらします。
　一方、かに座（気取らない人）は、金星（偉大なる気取り屋）にスタイルよりも快適さを優先しようという決意をもたらします。
　つまり、あなたの選ぶ環境は確かにムーディーではありますが、理想化された人工的かつ表面的にだけ印象的なものではなく、本物の雰囲気を漂わせています。

　創造的なスキルを発揮しようとする場所では、同時にバランスについてのプロセスも行われます。
　あなたは何よりもまず、正直で誠実で直感的な生き物です。あなたは、適当にごまかしながら安全な賭けをするよりも、確率が低かろうと真実に賭けたいと願います。他のある種の人たちが人生で手にする安っぽい成功が、めったにあなたのもとを訪れないのはそのせいです。あなたの芸術的・園芸的センス、癒しの力、人間管理スキルは、それが本当に貴重なものであると認められるか、あるいは当然のこととして扱われるかのどちらかにしかなりません。
　しかも、そのどちらであるかはあなたにとってはほとんど重要ではないのです。あなたの関心は、正しいことを自分の能力の限りを尽くして行い、得られた満足感を自らの報酬とすることにだけ注がれています。

　あなたが強引に行動するのは、他人のために成功を追い求めるときや、心の底からの大義に従って動いているときだけです。あなたは他者が不当な扱いを受けているのを黙って見ていられないので、誰かがそうした目にあっているのを見ると、原因を追及し、苦しみに寄り添い、苦境から救う方法を模索します。公的な慈善事業に携わったり、友人を助けるために東奔西走したりするとき、あなたは金銭的な動機だけでは到底なしえないような、圧倒的な創造性を発揮します。

　あなたのこうした側面はとても立派で価値あることです。
　ただ、時にあなたは、「他の人が苦しんでいるのに自分だけ得をするべきではない」という理由だけで、自らが与えらた機会を放棄してしまうことがあります。今度この症候群に見舞われたら、もし自分がもっと大きな力を持つ立場にいたら、他者のためにどれほどのことができるだろう、と想像してみてください。