金星星座がおうし座（牡牛座）だということ・その1～自然とクリエイティビティ～

　おうし座に位置する金星は、あなたがドングリを植える人や風車を作る人、貯水池を設計する人やエンジンを修理する人になることを意味しています。生活の質を向上させるために忍耐強く時間を注意と技術を注ぎこんでいるかぎり、あなたはどんな分野においても本領を発揮できるでしょう。
　大地の力（木を育てる）、空気の力（力を利用する）、雨の力（灌漑（かんがい）する）、火の力（推進力）のすべてを効率よく利用することは、あなたと自然との繊細で尊敬に満ちた関係、つまりお互いが相手のもっとも必要とするものを提供し合う奉仕者となる関係を完璧に表現することとイコールです。

　これらの力をバランスよく利用するというのは、愛においてあなたが何より、そして唯一抱く熱望でもあります。

　ただ問題は、私たちが現代社会に生きているということです。現代社会では、幸運に恵まれないかぎり、自然の力と触れあう機会はほとんどありません。必要なものを最初から最後まで作れる人よりも、消費者やエンドユーザーになる可能性のほうが高いのです。たとえ自然の要素を用いて仕事をしたとしても、環境のニーズに自由に対応できるというよりは、機械の歯車の一つになってしまうのがこの社会です。

　もしかしたら家庭内においても、同様の人為的なプレッシャーがあなたに緊張や不安をもたらしているかもしれません。あなたも、そしてあなたのパートナーも、自分が選んだライフスタイルを自由に楽しめないことに憤りを感じ、心のなかで夢見る愛にあふれた人生をともにする相手は目の前のその人ではないと考える可能性があります。

　変化の鍵は、自己表現の手段（ガーデニング、絵画、彫刻、バスク織など）にあります。少なくとも余暇をこれらの活動で満たせば、おうし座の金星が持つ創造性を解き放ち、突き上げる衝動を解消できます。
　さらにこれらの活動をソウルメイトと分かち合えたなら、あなたは本当に喜びに満ちたギブ・アンド・テイクの精神にもとづく豊かな人生を送れることでしょう。

　早く作り、高く積み上げ、安く売る。
　そんな現代社会において、あなたは正真正銘の希少な存在です。
　なぜならあなたは、平均以上のクオリティの作品を無限に作り続けるよりも、たった一つのすぐれた小説、交響曲、絵画、彫刻、庭園……を作ることに人生を費やしたいと思っているからです。完璧なものを作るための時間と資源が確保できないと確信したならば、挑戦することすら避けたいと考えるのがあなたという人です。

　微妙な色合いと質感。あなたに関するかぎり、それらがすべての違いを生みます。パイン材を濃い色に染めてオーク材と呼んだり、ポリエステルをシルクと偽ったりするのはあなたには無理です。

　また、他人に責任ある仕事を任せて自分は安心、というのもできません。自ら育て上げた有望な弟子でもいないかぎり、あなたは面倒な雑用でさえ自分で手がけ、「全部自分でやったのだから最高水準で仕上がった」と自覚できるほうを選びます。

　一生懸命働いて稼いだお金を使うときも、あなたは同じようにえり好みをします。ガラクタだらけの家でも、本当に上質な品物1つには価値があるものですが、あなたの場合は卓越したコレクションを築きます。つまりあなたは、時間、技術……そしてお金に対して、非常に賢明な投資家なのです！