12星座別・あなたの嗜好（自動車編）～やぎ座・みずがめ座・うお座～

　こんなことを言っても感謝されないでしょうし、あなたの取引銀行の支店長だって感謝なんてしてくれないでしょうが……いずれにせよ、あなたの理想の車はBMV、メルセデス・ベンツ、ロールスロイス、ジャガーです。
　なぜって？　やぎ座のあなたは正確さや効率、信頼性を重視するからです。また、率直に言って、ちょっとしたステイタスを求めることにも抵抗がありません。

　もしあなたがまだ上記のどれかの自慢のオーナーでないとしたら、それはおそらく、今の自分にはそんな余裕はないと感じているからでしょう。でも、次に車を買いかえるときに、あまり評判のよくない、いかにも最近のモデルではなく、高級めのクラシックな車を検討してみてはいかがでしょう？　そうした車は、やぎ座そのものがそうであるように、手入れが行き届いていれば美しく熟成していく傾向があります。また、あなたと同じように、快適で満足のいく……そして安全な運転に適しています！

　以下の対話は、みずがめ座の自動車運転に対する傾向を要約したものです。
裁判官「あなたは一方通行の道路を逆走したとして訴えられていますが……お考えは？」
みずがめ座「一方通行だったというだけです」
裁判官「矢印が見えなかったのですか？」
みずがめ座「矢？　弓矢なんて見てもいません！」

　あなたが持っている運転免許証には、印刷業者が不注意にも他のタイプには入れなかった小さな脚注が含まれているのです。
　たとえば高速道路について、「出口が明確でないのにジャンクションに侵入してはならない（※ただし気が向いたときは除く）」とか、「内側から追い越しをかけてはならない（※ただし急いでいないかぎり）」とか。
　あなたの運転ほど特異なものはありません。あなたにふさわしいのは、誰も聞いたことのないメーカーの、どのガレージでも部品を手に入れられないモデルの車です！

　あなたにとって車とは、ステレオスピーカーのための精巧な箱のようなものです。サウンドシステムにこだわるあまり、故障してもホイールよりスピーカーを交換したがるほどです。
　また、車には身だしなみをチェックするためのミラーがついていたりしますが、あなたにはそれがなぜついたものなのか、今一つ思い出せません。

　とはいえこうしたあいまいさには利点もあります。
　たとえばセールスマンが「どんな車がほしいのです？」としつこく尋ねてきても、「素敵な青い車です」といったふうにすこぶる抽象的に答えるあなたなら、相手を愕然（がくぜん）とさせ撃退できます。

　もっとも悲しいことに、これでは路上で足手まといになってしまいます。だってあなたときたら、ウィンカーは曲がる直前に合図をするためにあるのに、後方のドライバーに右側のバラの茂みが特にきれいだと知らせるのに使えたらいいのに、なんて思ってしまうのですから！