月星座で占う「もう一人のあなた」―月星座〇〇座の性格は？―

※その1から続きます。　さそり座に月があることのダークサイドについてお話するまえに、正直なところをお伝えしなければなりません。占星術師は占星術師になるための訓練を受けていますが、精神科医になるための訓練は受けていません。よって、これからあなたにお伝えしていく用語は、本来私が喧伝する権利のない言葉ですので、聞きたくないなと思うなら拒否していただいてかまいません。受け入れる場合でも、医学的な意味で使っているのではないということを理解してください。お伝えしたいのは、あくまでもこの言葉の“一般的な意味”でしかありません。

　ホロスコープで月がさそり座にあると知ったとき、「私の月星座はさそり座なのかぁ」と声を上げたりしなかったでしょうね？　だってあなたはさそり座に月があることを知られたくないタイプですよね？　もし今あなたの肩越しに誰かがこの文章を見ているなら、すぐに端末をシャットダウンしてください。ドアに鍵がかかっていること、カーテンが引かれていること、隠しカメラがないこと……全部確認できてから戻ってきて続きを読みましょう。

※その1から続きます。　あなたの月星座である「てんびん」は、不安定なバランスを保つ綱渡りをしているようなものです。

　月がてんびん座にあるあなたは、自分の感情を常に正確に把握している――まさか！　これまでも、そしてこれからもそうであるように、あなたは絶えず変動する感情を抱えて生きています。あなたはきっと、そんな自分とどう折り合いをつけるかをずいぶん前に学ばなければならなかったのです。　コツを教えてほしい？　そうですね、自分が何を考えているかを探るのをやめましょうか。さもなくば、少なくとも毎日毎日同じような感情を抱いているべきだという考えを捨ててください。あなたという人は、本来絶対的な人です。不安なのか自信満々なのか、幸せなのか動揺しているのか、エネルギッシュなのか無気力なのか、今一つハッキリしない人だということを除けば。

※その1から続きます。　　あなたが“愚か者”に対して厳しい点はお話したとおりですが、実はこうした特徴には関連性があります。　おとめ座の月が与えてくれている多くの財産を思い出してください。勤勉さ、知恵、信頼性はもっとも明白なものです。あなたにはこの3つの資質が豊富にあり、さらに素晴らしい官能性、創造性、思いやりを持っています。

　おとめ座に月があること――その意味を読み解くのにはちょっとした緊張を伴うと、あなたなら理解できますよねは？　だってそれはつまり、「あなたは無価値な人間で、魅力にも独創性にも絶望的に欠けている」と告げることですもんね。ご高説のとおり、あなたがこれまでの人生で幸運にもうまくやってこられたのは、他の人たちがあまりにも盲目的でそのことに気づかなかったか、大いなる寛容性ゆえにその事実を無視し続けてくれたからでしょう。

※その1から続きます。　しし座の月は、威厳と権威を与えてくれているという意味ではあなたにとって恵みです。が、他者からの尊敬をいつか失ってしまうのでは、と必死に心配するようになってしまうという点では呪いでもあります。なぜならその結果、あなたは自分のやり方に固執してしまうからです。

　あなたがどんなに素晴らしい人かは言うまでもないでしょう。しし座に月があるあなたも、それが疑いようのない真実であるとすでに知っているはずです。　あなたが「自分でも確信している」と言う資格があるのは、これだけではありません。あなたはさまざまなテーマについて多くのことを知っていて、少なくとも自分の意見は必ず正しいと熱烈に信じています。実際、たいていはそうです。でも、ときどきそれに腹を立てる人もいます――なぜなら、あなたは自分の意見をあまりにも知ったような口調で述べるので。あなたの提案は非常に魅力的ですが、同時に相手の察しのよさに助けられていることを忘れがちです。

※その1から続きます。　　……こんなことを聞いて申し訳ないのですが、時折あなたを突き動かす理解しがたい衝動についての謎を解き明かすには、「君は本当は母親のことをどう思っているんだい？」と問いかける必要があります。

　月がかに座にあるというのは、もともとあなたがスポンジのように柔らかく、ちょっと甘えん坊であることを意味します！　ところが奇妙なことに、自分にとってもっとも大切な人、もの、大義、信念……を守りたい、それらを何よりも大事にしたいと心の底から願うあなたは、厚い殻で自らを防御するのを好みます。自分がいかに傷つきやすいかを潜在的に自覚しているからこそ、「お涙ちょうだい話になどだまされてたまるものか」と固く決意しているのでしょう。ポール・サイモンの歌のごとく「私は岩だ。私は島だ」と高らかに歌い上げて、他人そして自分自身をも納得させるのです

※その1から続きます。　占星術師のなかには、恋愛面でもっと幸せになるためには、計算高くならず、もう少しリラックスする必要があると主張する人もいるかもしれません。　しかし、別の見方もあります。もっと自分の賢さを認めてくれる人たちと、一緒に過ごすべきかもしれません！

　実は……あなたがこれからお話することに同意してくれるとはあまり思っていません。ふたご座の月を持つ人は、できることなら何事にも賛成したくないと考えていますからね。あなたは論争を好み、白熱した議論を普通の人が温かいタオルを頬に当てるのと同じくらい心地よいと感じます。それってどういう意味だって？　ほらね？　あなたは今口論していますよね！

※その1から続きます。　「あなたは過去に何度か自分自身の最大の敵になったことがあります。最近はさすがに自分の顔を見ているうちに鼻を切り落としたくなってくるような衝動性をコントロールできるようになってきたようですが、まだまだ油断はできません。　あなたのこうした傾向はすべて、妥協したくないという気持ちのせいです。欲しいものが欲しいときに手に入らないなら何も手に入らないほうがマシだ、あなたは本気でそう考えます。そしてそのせいで、何度も何度もチャンスになるかもしれなかった好機を自ら断ってきたのです。

　これからお伝えする、おうし座に月が位置していることについての説明をあなたはおそらく「切り取ってとっておきたい」と思うkことでしょう。というよりも、あなたは目にするほとんどすべてのものを切り取ってとっておきたいと考える傾向があります。あなたは無類の収集家なのです！　他の人ならば実物を目にして満足し、欲求を手放すようなときでも、あなたはそれらを自ら所有することに憧れます。あなたの家には、これまでに発明してきたすべての快適な暮らしのための発明が取りそろえられており、さらに戸棚には「念のため」予備の品々が取りそろえられています。　あなたは絶望的なほど買いだめ好きで、販売員にとっては夢のような顧客です。値段がいくらであろうと、それが上質で、貴重で、特別で、極上のものであるなら、手に入れないと気が済まないのです。

　※その1から続きます。「なんてこった！」。　あなたの無謀ともいえる振る舞いに、周囲の愛すべき人たちがそういって憤慨することもあるでしょう。彼ら・彼女らは時に強い言葉で非難してくるでしょうが、その言葉は短くある必要があります。なぜなら、あなたは少しでも自分が責められている・お説教されていると感じると、表面上はありがたい忠告を受け取っているかのように装いながら、実はひそかに耳にフタをして頭の中にお小言が入ってこないようにしてしまうからです。　あなたの好きな言葉は「君にできることはなんでも、僕/私のほうがよっぽどうまくできる」です。もっとも、あなたに足りない自制心や社交性は生来の温かな人間性で補ってあまりあります。友人も家族もパートナーも、結局はあなたの大胆さに感嘆せずにはいられないのです。

　「愚か者は、天使が恐れをなして踏み入れないところに突進していく」といいますが、おひつじ座に月を持つ人は、そんな愚か者でさえ二の足を踏むような状況に楽しげに飛びこんでいきます。