太陽星座と月星座の関係―運命の輪―

　あなたと接するとき、どの面が出てくるのか――さっぱり想像がつきません。非常に地に足がついていてほとんどビジネスライクなときもあれば、より深く、感情的に傷つきやすい一面を不適切と思われる相手に見せてしまうときもあります。その結果、心を開いてくれているからと安心してあなたに個人的な秘密を打ち明けられる同僚がいる一方で、新しいソファの色の話以上に感情の絡む話題は持ちだすべきでないと一定の距離を保とうとする肉親も存在しているのです。　意図的にこうした状況を作ろうとしたわけではないにせよ、あなたはこうした状況をどこか気に入っているかもしれません。誰とどこまで親しくなりたいのかをあなたは自分でもよくわかっていないからです。

　人々があなたを批判しようとするとき、彼ら・彼女らはたいてい自分のやり方に固執しがちなあなたの傾向を少し揶揄（やゆ）するところから始めます。伝統にしがみついているだとか、自分を正しいと思いこみ過ぎているいるだとかと非難するのです。　ある意味これは正しい意見かもしれません。が、だからといって自分の性格を極端に変える必要はありません。多くの場合、私たちの癖や欠点は、特別な才能や能力と合わせ鏡になっているものです。　あなたの信念――忠実で一貫していたいという深い願望――は十分理解できるものです。では、変化に対するあなたの抵抗は何なのでしょう？　あなたが時折独善的に見えるのは、あなたが自分が感じ、信じていることに向けている自然な信頼感以外に何かを見出しているからでしょうか？

　狼男、魔女、吸血鬼……どれも皆、伝統的に月が満月のときに現れます。とはいえ、この占星術の配置で生まれた赤ちゃんは皆、このどれかに変身するというわけではありません！

　つまり、あなたは妥協の仕方を学ぶべきなのでしょうか？　いえ、あなたはすでにその方法を完璧に知っています（そりゃ文句を言わずに妥協する方法を学ぶことはかもしれませんがね）。あなたの人生に必要なのは妥協ではなく自信です。

　あなたは、占星術の世界でもっとも調和のとれた影響のもとで生まれました。あなたの太陽と月は120度（＝円周の1/3）離れており、同じエレメント※に属す星座に位置していて、互いに支え合っています。太陽と月とのシンクロニシティの好影響ゆえに、あなたは概して自分自身をきちんと把握できています。　それにしてもあなたは幸福です。なぜ？　だって大方の人々は、自分が何者であるか、そして自分が何を他者に提供できるかをきちんと理解できないままに多くの時間を過ごしているのですから。※12星座は4つのエレメントに分けられます。

　あなたが生まれた日、太陽と月は互いに90度の角度をなしていました。残念ながら、占星術的な懸念を申し上げるなら、これは「よい」角度ではありません。緊張、挑戦、内なる不穏、そして（しばしば）外的な不和をともなう角度なのです。ただ、だからこそポップスターから政治家、大企業の財務担当者、大物セレブといった世界中のすぐれた結果を残している人たちのホロスコープによく見られるとも言えます。

　あなたが生まれた日、太陽と月は互いに約60度離れた星座にありました。占星術師は、この特別な角度のことを星座の円の1/6にまたがっていることから「セクスタイル」と呼び、調和のとれた幸運なアスペクトであると考えました。実際、古代の占星術師たちは、太陽と月がこのような関係にある人は自動的に健康で幸運な人生を送る運命にあると信じていたほどです。

　あなたは、新月の直前か直後に生まれました。というわけで、話を先に進める前にどちらで生まれたのかを確認しておく必要があります。ちょっと運命の輪（ホロスコープ）に戻って、あなたの太陽と月の位置を見直してみてください。月が太陽の次の星座にあるなら（時計回りで隣にあるなら）、月は満ち始めたばかり――つまり新月の直後です。反対に太陽の前の星座（反時計回りで隣）にあるのなら、あなたの月はまだ欠けていっている最中です。

　太陽と月が同じ天空を通過するときに生まれたため、あなたには自分の星座の最良の特徴と最悪の特徴との間で揺れ動く傾向があります。　太陽星座と月星座が同じ人は、新月か新月の前後に産まれた人でもあり、そのことがあなたをさらに特別な存在にしています。伝統的に月が満月のときには産科病棟がずっと忙しくなるものです。ただし……あなたが誕生する前の晩、空には光が足りなかったかもしれませんが、あなたの人生に光は不足していませんでした。

　ご自分の太陽星座だけでなく月星座も何かわかったならば、この2つの要素が互いにどのように作用するのかできるだけ知りたい、と思うことでしょう。もちろんここでたとえばすべての組み合わせ――144の異なるパターン――を書くこともできます。ただ、ホロスコープを全体像としてとらえるためには、もっとよい、そして占星術的に正確な方法があります。　ためしに絵の具の箱を想像してみてください。一握りの「基本」色を選んで好きな色合いを混ぜれば新しい色を作れるのに、なぜ144色もの絵の具をすべて持ち歩く必要があるでしょう？